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三浦 天紗子・評『子どもの脳を傷つける親たち』友田明美・著

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脳科学が明らかにした“愛のムチ”不要論

◆『子どもの脳を傷つける親たち』友田明美・著(NHK出版新書/税別780円)

 虐待やネグレクト(育児放棄)による子どもへの影響は、主にこころの問題だと捉えられてきた。しかし長年の調査によって、実は、親や身近な大人からの誤ったかかわりが、子どもの「脳機能そのものを物理的に壊してしまう」ことが明らかになった。

 身体的な暴力だけでなく、怒鳴ったり無視したり、あるいは子どもの前で夫婦間のDVを見せる“面前DV”など心理的な暴力も含めて、著者は「マルトリートメント(不適切な養育)」と呼ぶ。親ならば、とっさの感情で手をあげてしまったという経験もあるだろうし、それを本心から「しつけ」だと信じているケースもある。「虐待」と見なして親を責めても改善には結びつかない。むしろ日常的に見受けられる、一見マルトリートメント…

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