子供の「困った行動」を注意し続けても効果がなく、親も叱る自分が嫌になってしまうことがある。どんなふうに声をかけると、親も子も楽なのか。具体的な対処方法を学ぶ「ペアレントトレーニング」(ペアトレ)を体験した。
●困る行動を仕分け
ペアトレは発達障害がある子の親を支援するため、1970年代に米国で開発された。日本にもいくつかの方式があり、今回体験したのは発達支援の教室を手がけるLITALICO(リタリコ、東京都目黒区)のプログラム。鳥取大学大学院の井上雅彦教授が監修した。障害の有無にかかわらず親の「困りごと」に対応する内容で、昨年度には約1500人が受講したという。
体験したのは基本編(60分×6回)の初回。初対面の母親3人とグループで受けた。通常は6回とも原則同じメンバーで続けていく。この日はまず、子供の増やしたい行動や困った行動を書き出した。記者は長男(3)について「歯磨きがスムーズにできない」と書いた。それぞれ困りごとを発表していくと、講師の井田美沙子さんが必ず「それで何か弊害がありますか」と聞く。よく考えてみると、本当に困るべきことは少しだと気付かさ…
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