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国連

日本の全廃決議案、核禁止条約署名国が反対

 【ジュネーブ三木幸治】日本政府が国連総会第1委員会(軍縮)に12日に提出する核兵器全廃を目指す決議案に対して、核兵器禁止条約に署名した複数の国々が反対票を投じる意向であることが、関係者の話で分かった。決議案は核兵器禁止条約に触れておらず、核廃絶に関する文言も昨年より弱まっているとして、こうした国々は「日本が(核兵器禁止条約に反対する)米国の圧力を受け、内容を変更した可能性が高い」と非難しているという。

 核兵器全廃を目指す決議案は日本が1994年から毎年提出し、採択されている。昨年12月の国連総会では加盟193カ国中、167カ国が賛成。一方、今年7月に国連総会で採択された核兵器禁止条約については、米国など核保有国と「核の傘」の下にある日本や北大西洋条約機構(NATO)諸国などが反対した。条約制定に貢献した国際NGOネットワーク「ICAN」のノーベル平和賞受賞決定への反応も割れるなど、条約賛成国と反対国の溝は深まっている。

 日本の決議案を巡る動きもこうした状況を反映したものといえ、反対する意向を示している国々には、昨年の決議案の共同提案国も含まれているという。

 毎日新聞が入手した決議案では、昨年の決議の「核兵器のない世界を『達成するための』決意を再確認する」という文言が、「核兵器のない世界に『向けた』決意」という表現に変わった。「核兵器の廃絶を『達成する』という核保有国の明白な任務を再確認する」という文言は、「核保有国の(核軍縮について交渉する義務を定めた)核拡散防止条約(NPT)の完全な履行という任務を再確認する」に変更されている。

 また、米国を含めた核実験全面禁止条約(CTBT)の未批准国8カ国に批准を強く求めていた部分は、核爆発実験の一時停止を重視する表現となり、CTBTについては「早期の発効を広く求めることを認識する」と述べるにとどまった。一方で、度重なる北朝鮮の核実験を強く非難する多くの文言が追加された。

 核軍縮に向けて活動するNGOの関係者は「日本は米国の圧力に屈して核廃絶への訴えを弱めたとしか思えない」と指摘し、「日本は核保有国と非核保有国の橋渡しをしたいと言っていたが、米国側に立ってその橋を焼き払っているようにみえる」と非難した。

 昨年の日本の決議案は米国を含む約110カ国が共同提案国となった。今年は今月下旬に第1委員会、12月に本会議でそれぞれ採決される。本会議での採択を経て総会決議となる。

 米国は核兵器禁止条約について「現在の安全保障環境を無視している」と強く反発、各国に署名しないよう強く働きかけている。

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