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余録

森が火事になって動物たちが逃げ始める…

 森が火事になって動物たちが逃げ始める。そこへ口いっぱいに水を含んだハチドリが飛んできて火に一滴の水を落とした。動物たちはそれを見て笑う。「そんなことをして何になるんだ」。ハチドリは答えた。「ぼくは自分でできることをしているんだ」▲日本点字図書館(日点)理事長の田中徹二さんが著書「不可能を可能に」で南米のアンデスに伝わる物語に触れている。「思えば日点も、このハチドリのような人々に支えられているのです」。少額でも毎年寄付を続けてくれるたくさんの人たちがいるからだ▲交通遺児の支援から始まった「あしなが育英会」も同じだろう。その活動は今年で50年になる。阪神大震災や東日本大震災、自死の遺児への支援も続けている▲賛同の輪がかつて全国に広がったきっかけは交通事故で父親を失った10歳の少年が書いた作文「天国にいるおとうさま」だった。<おとうさま おとうさま もう一度「みのる」って呼んで ぼくもおとうさまと呼ぶから ぼく「はい」と返事するよ-->▲しかし今、あしなが育英会の募金活動に参加する学生ボランティアが減ってきているという。日本点字図書館も運営費の寄付が集まりにくい。震災や豪雨災害での盛んなボランティア活動を目にする時代に、残念でならない▲それでも一滴の水を運ぶ人は必ずいる。悲しみ、困っている人の声に耳を澄まし、自分のできることをしようと思う人たちだ。この秋、あしなが育英会の街頭募金は21日から計4日間行われる。

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