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ストーリー

ハンセン病療養所と死刑囚(その2止) 生命のバトンつなぐ

福岡事件の救援活動に身を投じた古川泰龍氏の法要では、後継者の龍樹、龍桃、龍衍の3氏(手前右から)が「命なきところに正義なし」と運動の継承を誓った=熊本県玉名市のシュバイツァー寺で2017年8月19日

 

 ◆「福岡事件」70年 「終わらぬ」人たち

梵鐘に託した希望

 微風が秋の気配を運ぶ。昼下がり。すれ違う人はいない。鹿児島・大隅半島の中ほどにある国立ハンセン病療養所「星塚敬愛園」。東京ドーム8個分の敷地に並ぶ低層の建物に、元患者約140人が暮らす。平均年齢は86歳を超える。

 上野政行氏(94)は18歳で星塚敬愛園の門をくぐった。出ることのかなわぬ門だった。現在、体調を崩し園内の病院に入院中だが、戦中からの記憶は鮮明だ。「星塚寺院へ行きましたかな。一枚の肖像画があるんじゃ」。鐘突き堂「生命の鐘」の隣にある仏教寺のことである。教室二つ分ほどの広さ。お堂の主であるかのように、仏殿左手にそれはあった。「山中五郎さんじゃ。西武雄さんが描いた」

 敬愛園で語り継がれる山中五郎氏は、1937年に強制隔離された。絶望の中で仏教に救いを求め、上野氏ら…

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