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海からようこそ
「でっかいカニが入ったよー!」
水路での生き物探しの最中、聞こえてきた声に振り返ると、参加者の手には大きなモクズガニがつかまれていました。「挟まれたら痛いから気をつけてね! 写真撮らせて!」。私はカメラを構えて喜んで記録写真を撮らせてもらいました。
鳥取県南部町で10年以上、川や水路で生き物探しをしていますが、モクズガニはこのところよく見かけるようになっています。夏はサワガニよりも少し大きいサイズが見つかり、9月になると大きく育った大人のモクズガニが網に入ることが多くなります。
細いコンクリートの水路や法勝寺庁舎のそばにある公園でも捕まることがあり、町内の各所で確認されています。モクズガニは海で生まれて、川で育ちます。ここは海から15~20キロ以上離れていますが、日野川河口からこの小さな体で幾多の堰(せき)を乗り越えて町までやってきたと思うと、本当にお疲れさんでしたと、声をかけたくなります。
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