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演劇

前進座「柳橋物語」 真っすぐな姿、爽快に=評・小玉祥子

 山本周五郎作品。田島栄脚色、十島英明演出。

 おせん(今村文美)は祖父の源六(津田恵一)と2人暮らしをしながら大坂で修業中の大工庄吉(渡会元之)の帰りを待ち、おせんを好いている若棟梁の幸太(嵐芳三郎)の申し出をはねつける。大火が起き、幸太はおせんと源六を連れて逃げるが、源六は死に、おせんは記憶を失う。

 庄吉の残した「待っていてくれ」の言葉に、おせんは縛られ、頑固者の源六の意地がさらに事態をこじらせる。誤解が誤解を生み、貧しい長屋の人々の屈折した正義感が、おせんを、より窮地に追い込む。火事場で拾った赤ん坊を育てるという善行すら裏目に出、めぐりあえた庄吉は赤ん坊を幸太の子と思い込み、おせんを捨てる。

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