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あおり運転

横行 摘発、昨年は7625件 遭遇したら警察に通報、車内待機

 神奈川県内の東名高速道路で夫婦が死亡した事故で危険性がクローズアップされた「あおり運転」。前方の車との距離を極端に詰めてあおるなど、道路交通法違反の車間距離不保持で昨年に摘発されたケースは7625件に上ったことが警察庁への取材で分かった。民間の調査でも過半数のドライバーが「あおられた経験がある」と回答しており、危険運転の横行がうかがえる。専門家は「あおられても冷静な対応を」と呼びかけている。【遠山和宏、川上晃弘】

 「あおり運転」は、相手の車に極端に近付いたり、クラクションで威嚇したりする行為を指す。

 神奈川県大井町の東名高速道路で静岡市の夫婦が死亡した6月の事故では、追い越し車線に停車していた夫妻のワゴン車にトラックが追突した。その直前に福岡県中間市の男(25)がワゴン車をあおるなどして進路を妨害し、路上で停車させていたことが判明。神奈川県警は事故を誘発したとして、男を自動車運転処罰法違反(過失致死傷)などの容疑で逮捕した。

 悪質な運転を巡っては、より罰則の重い危険運転致死傷罪もあるが、同罪は「運転行為」が対象。東名高速の事故は、男が車外に出ている時に発生したため適用が見送られた。

 同庁によると、昨年1年間に全国の警察が車間距離不保持の疑いで摘発した7625件のうち、高速道路での違反は9割近い6690件に上った。

 高速道路での車間距離不保持の罰則は、2009年に「5万円以下の罰金」から「3月以下の懲役または5万円以下の罰金」に引き上げられた。ただ警察は「あおり運転」の定義をしておらず、同庁の担当者は「摘発件数の中に、いわゆるあおり運転がどの程度含まれているか分からない」と説明する。

 日本自動車連盟(JAF)が昨年6月に実施したインターネット調査では、回答した約6万4000人のうち、運転中に後方からあおられた経験が「よくある」と答えたのは7・9%、「時々ある」は46・6%だった。

 では、実際にあおられた場合はどのように対処すればいいのか。 帝塚山大学長の蓮花一己教授(交通心理学)は「高速道路であおられて事故の危険を感じた場合、同乗者がいれば警察に通報を頼み、最寄りのサービスエリア(SA)かパーキングエリア(PA)に行って停車し、警察が来るまで車内で待った方が良い」と助言する。同乗者がいない場合も「SAかPAに入って警察に通報し、車内待機してほしい」と話す。

 また、幅寄せされるなどして運転を続けることが危険になり、路上で止まらざるを得なくなった場合は「車線上ではなく、路側帯などに停車して、外に出るのは絶対に控えるべきだ」とアドバイスする。蓮花教授は「摘発につなげるには、ドライブレコーダーを付けることや、同乗者に状況をスマートフォンなどで動画撮影してもらって証拠を残しておくことも重要だ」と話している。


高速道路であおり運転を受けた場合の対処方法

 <同乗者がいる場合>

・同乗者に警察への通報を依頼

・最寄りのサービスエリア(SA)、もしくはパーキングエリア(PA)で停車

・警察が来るまで車内で待つ

 <同乗者がいない場合>

・最寄りのSA、PAまで行って停車

・警察に通報し、車内で待機

 <SA、PAまで運転ができない場合>

・路側帯に停車し警察に通報。車内で待機

 <証拠を残すことも>

・ドライブレコーダーの設置

・同乗者がいる場合、状況をスマートフォンなどで動画撮影してもらう

 (帝塚山大の蓮花一己教授への取材による)

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