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将棋の「天才」の育て方 長期の訓練で「直観」成長

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将棋の一手 その時、脳は?
将棋の一手 その時、脳は?

 史上最年少プロ棋士、藤井聡太四段(15)の活躍で、子どもの間で将棋がブームになっている。一方、「将棋に強くなれば勉強も得意になるのか?」「どうしたら藤井四段のような天才が育つのか?」が気になるところ。こうした親の疑問を科学的に調べた。【斎藤有香】

 ●脳の特定部分活発

 プロとアマチュアで、脳の仕組みに違いはあるのか。理化学研究所などのチームは2011年、プロ棋士とアマチュア(四段程度)の計約30人を対象に、詰め将棋の問題を解いている際の脳の活動を機能的磁気共鳴画像化装置(fMRI)で調べた。対象者に問題=図=を1秒見せ、最も適切だと思う初手を四択から2秒以内で選んでもらった。

 その結果、プロ棋士の脳では、盤面の状況を見た時、後頭部に近い大脳皮質にある「楔前部(けつぜんぶ)」と、大脳皮質からの情報を取捨選択する大脳基底核にある「尾状核(びじょうかく)」という部分が活発に働いていることが分かった。楔前部は、盤面の状況をこれまでの記憶と照らし合わせてどんな局面なのかを判断し、尾状核は効率的に正しい一手を選ぶ機能に関わっているとみられる。

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