IS
勢力、なお世界に拡散 「首都」ラッカ陥落も
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【カイロ篠田航一】過激派組織「イスラム国」(IS)が3年にわたり維持した自称「国家」はシリア北部の「首都」ラッカが17日制圧され壊滅状態となり、IS掃討戦略の今後の焦点の一つは、各国に拡散した戦闘員の抑止に移る。
各国逃亡、中東など混乱続く
ISは最高指導者アブバクル・バグダディ容疑者が2014年に「建国」を宣言して一時は戦闘員8万人を擁し、シリアとイラクにまたがる広大な地域を実効支配した。だがクルド人主体の民兵組織「シリア民主軍」(SDF)やイラク軍による奪還作戦、米国主導の有志国連合やロシアの空爆で、支配面積は最盛期の1割強まで縮小し「全方面で敗退中」(ディロン有志国連合報道官)だ。
しかし、実戦経験を得た外国人メンバーの多くは各国に逃亡し治安上の脅威となった。ドイツメディアによると、ISはシリアの未使用パスポート台紙約1万1000冊を入手しており、偽造旅券に使う可能性がある。
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