北朝鮮

脱北者が見る今

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李成民氏=米ニューヨークで、本人提供
李成民氏=米ニューヨークで、本人提供

 9度にわたる国連安全保障理事会決議で制裁を科せられながら、核・ミサイル開発をやめる気配がない北朝鮮。米国との非難の応酬も続く。密輸や外貨稼ぎに関わり、北朝鮮の内情に詳しい脱北者らは現状をどう見ているのか。【ニューヨーク國枝すみれ】

情報がアキレスけん 国民覚醒恐れる当局 元地方警察・勤務李成民氏

 2009年に脱北し、昨年1月からは米ニューヨークの名門コロンビア大で政治や経済を学ぶ李成民(リソンミン)氏(30)。市内のコーヒー店でインタビューに応じ、滑らかな英語で語った。「いくら中国政府が北朝鮮への輸出を止めようとしても、密輸ビジネスを止めることはできない。密輸しているのは普通の中国人であり、彼らは国家の政策よりも、金を稼ぐことを優先している」

 李氏は中国国境に近い両江道(リャンガンド)恵山(ヘサン)で生まれた。20代前半で地方の警察当局に雇われ、鉄鉱石、銅、鉛などを集める責任者を務めていた。警察当局はこうした鉱物資源を中国に売って外貨を稼いでいた。「資本主義を否定すべき警察や朝鮮労働党が自ら商売していた。上から下まで腐っていた」と振り返る。

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