メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚

渡辺保・評 『改訂を重ねる「ゴドーを待ちながら」 演出家としてのベケット』=堀真理子・著

 (藤原書店・4104円)

リアリズムから現代劇への転換

 この秋、私は東京・両国のシアターX(カイ)でアイルランドの劇団のサミュエル・ベケットの「ゴドーを待ちながら」を見て、大きな衝撃を受けた。

 日本初演以来、私の見た「ゴドー」は大抵笑いを狙っていた。ところがこの舞台にはほとんど笑いの要素がない。ゾッとするような絶望的で、赤裸々な人間の姿だけが浮かび上がっている。この舞台は、ベケットの演出ノートをもとにベケット演出を再現したものである。それを見て私はベケットの本当の意図をはじめて理解した。

 しかしそれにしてもこれほど人間の閉塞(へいそく)的な状況が鮮明になるのはなぜなのか。今までの「ゴド…

この記事は有料記事です。

残り1134文字(全文1430文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 菅原経産相指示「この人はカニ、この人はイクラね」 立憲が元秘書の音声データ公開

  2. 慶大アメフット部を事実上の降格処分 関東学生連盟 部員の不適切行為で

  3. 「これ、死ぬわ」車、流され転落 脱出までの4分間をドラレコが記録

  4. 大学アメフット界またも…慶大部員、女子風呂“悪質”盗撮…無期限の活動自粛(スポニチ)

  5. 台風19号 寝室で増水 目の前で夫「世話になったな」…86歳妻「1人はつらい」福島・いわき 

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです