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がんドクトルの人間学

その人の「心の時計」大切に=山口建(県立静岡がんセンター総長)

 10年ほど前、「デカばあちゃんは長寿日本一」というテレビ番組が放映されました。石川県能美市の「いしかわ動物園」で飼育されていた一頭のカバの物語です。名前は“カバ子”。動物園では“デカ”、年をとってからは“デカばあちゃん”と呼ばれていました。第二次世界大戦後、キャラメルを製造していた食品会社が「おとなしく、平和を愛するイメージ」を持つカバに由来した社名をつけました。そして水槽付きのトラックに“カバ子”を乗せて、全国を巡り、物質的にも精神的にも貧しかった子どもたちに夢と希望を与えました。その後、“カバ子”は体が大きくなり、トラックに乗れなくなったので動物園で何十年も過ごしていました。

 番組の中で「動物園に来たときぐらい、カバの時間に合わせてほしい」と訴えたのは“カバ子”の飼育係です…

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