宝塚歌劇

宙組公演 歴史にあらがえぬ焦燥=評・小玉祥子

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷

 トップスター朝夏まなとのサヨナラ公演。

 最初がミュージカル「神々の土地~ロマノフたちの黄昏~」(上田久美子作・演出)。帝政末期のロシア。軍人のドミトリー・ロマノフ(朝夏)は従兄である皇帝ニコライ二世の身辺を守るため、ペトログラード転任を命じられる。宮廷は皇帝一家が信頼する怪僧ラスプーチン(愛月ひかる)に牛耳られていた。ドミトリーは友人のフェリックス・ユスポフ(真風涼帆)からラスプーチン暗殺計画への参加を請われる。

 ドミトリーと大公妃イリナ(伶美うらら)の秘められた恋とラスプーチン暗殺計画がないまぜになる。酒場で上手のテーブル上にドミトリーと皇女オリガ(星風まどか)、下手のテーブル上にフェリックスが立ちつくす周囲を民衆が踊り狂う場面が、民心と皇室の離反を象徴するようで面白い。

この記事は有料記事です。

残り265文字(全文607文字)

あわせて読みたい

注目の特集