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文芸時評

10月 不安、閉塞感、不自由 新人に現代日本の感触=田中和生

山下紘加氏

 漠然とした印象だが、現代日本を舞台にして個人の生き方を模索する、といったタイプの作品が急にリアリティーを失いつつある。丁寧に書かれた佳作は多いのだが、そうした作品の「現代日本」では、しばしば登場人物には時間的な余裕があり、少し働けば好きなものを買ったり食べたりする金銭的な自由もある。大きな社会問題はないが、個人の価値観が完全に実現できるわけではない。そこに個人の言葉や物語が生まれる。

 一九九〇年代から二〇〇〇年代にかけてあったそんな「現代日本」は、しかし現在どこにも存在しないのでは…

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