社寺や古い民家の屋根には恐ろしい形相の鬼がすむ。厄よけとして飾られてきた「鬼瓦」だ。その職人「鬼板師(おにいたし)」として、若手の塚越久義さん(38)が工房「鬼義(おによし)」を深谷市に構えている。関西では「鬼師」と呼ばれ、職人組織の「日本鬼師の会」によると、全国に約100人、県内には3人しかいない。「弟子はとらない。関東では自分が最後の鬼板師と思っている」と語る塚越さんに迫った。【斉藤奏子】
塚越さんの工房を訪ねると、鬼面付きの鬼瓦の表札を作っていた。ざらついた手触りが特徴のいぶし瓦。土台に粘土で鬼の顔をつけていく。「角や額は角度が大事」と、左右のバランスを見ながら何度も土を足したり削ったり。こだわるのは全工程の手づくりだ。
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