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ストーリー

奥原希望 世界一の舞台裏(その1) 迷ったら苦しい方へ

ダイハツ・ヨネックスオープン女子シングルス2回戦で試合中に笑顔を見せる奥原希望選手。対戦相手は世界選手権決勝でも戦ったインドのプサルラだった=東京体育館で2017年9月21日、和田大典撮影

 体がきつくて試合前半は涙が出た。中盤過ぎは太ももの裏がつりかけ、コートに倒れ込み荒い呼吸を繰り返した。8月27日、バドミントンの世界選手権(英国・グラスゴー)の女子シングルス決勝。奥原希望(のぞみ)(22)=日本ユニシス=の体力は限界に近づいていた。

 相手は昨年のリオデジャネイロ五輪の準決勝で敗れたシンドゥ・プサルラ(インド)。試合時間は最終ゲームに入る時点で1時間を超えていた。でも逃げたら後悔する。自分を信じる。そう心に語りかけているうちに体が軽くなった。もっとできる。こんなもんじゃない。気持ちを高揚させた身長156センチの奥原が179センチのプサルラを巧みなショットで振り回す--。

 女子ダブルスの活躍が中心だった日本バドミントン界で、奥原は女子シングルスの歴史を次々と塗り替えてきた。高校3年だった2012年世界ジュニア選手権で優勝。15年のスーパーシリーズ・ファイナルでも優勝し、リオ五輪で銅メダル。そして今年の世界選手権で金メダル。いずれも史上初の快挙だ。

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