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スペイン カタルーニャ独立宣言

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 スペイン北東部カタルーニャ自治州の独立問題は、州議会が27日に独立宣言を採択する一方で、中央議会が自治権の一部停止手続きを承認した。今後の展開や、独立問題を抱える欧州の他国へ与える影響について、専門家に聞いた。

両政府党勢回復に利用 加藤伸吾・慶応大講師(スペイン現代史)

 スペイン中央政府がカタルーニャ自治州の一部自治権を停止していく一方で、12月21日に自治州議会選挙の実施を決めたことから、収束へ向けたレールが敷かれたのではないかと思う。もちろん自治州の独立派市民が政府省庁前に座り込むなどの抗議活動に走り、治安当局と衝突する不安定要因は残されている。しかし独立派が今月の住民投票で抗議行動をした際に、すぐに欧州連合(EU)が治安当局の暴力的な鎮圧行為を批判したことから、治安当局は目立った実力行使を控えるのではないだろうか。

 今回の混乱が深まった背景には、中央と自治州の右派政党(与党)がそれぞれ汚職などで保有議席を減らしていたことがある。自治政府のプチデモン首相が住民投票を強行する一方で、中央のラホイ首相の対応も一歩も譲らなかった。双方が独立問題という劇薬をのみ込むことで、落ち込んでいた党勢の回復を図ろうとしたのだ。

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