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高田守先生の生き物語り

人間も含めた生き物の行動は、どのように進化したのでしょうか。「そうだったの!?」と驚くような話から、「知らなければ良かった」と感じるような話までとにかく「おもしろい」の一言。さあ、生き物の世界をのぞくガイド付きツアーの始まりです。

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高田守先生の生き物語り

(番外編)なぜ、そう行動した?

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イワシの群れの動きも、行動アルゴリズムに従っている
イワシの群れの動きも、行動アルゴリズムに従っている

 乗客の少ない電車の中を思い浮かべてほしい。数人しかいない乗客は、座席のどこに座っているだろう? そして、あなたならどこに座るだろうか? きっと、ドアに近い端の席、横にもたれかかる部分のある席に座りたがるはずだ。また、レストランで好きな席に座っていいと言われたら、あまり人がいない場所を選んで座るのではないだろうか。理由は、居心地がよいとか、落ち着くと思ったからだろう。

 人間は複雑な思考を駆使して生きている一方で、ほとんどの行動は、我々が思っている以上に単純な法則(行動アルゴリズム)に従って決められている。例えば先ほどの電車やレストランの例では、「安全そうな場所では、他の個体と一定以上の距離をとる」「頑丈なものの近くを優先する」という行動アルゴリズムに従っているだけだ。さらに、「安全ではない状況では、他の個体との距離を縮める」という行動アルゴリズムを加えれば、お…

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