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ルターの光と影

「近代」の形成に寄与した宗教改革のきっかけとなったルターの教会批判から500年。ルターが現代に残した光と影を探る。

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ルターの光と影

宗教改革500年/下 ユダヤ人迫害を扇動

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 「第一にシナゴーグ(ユダヤ教礼拝堂)や学校に火をつけ、燃えない物は土で埋めよ」

 マルティン・ルターは1543年、「ユダヤ人と彼らのうそについて」という著書で、「キリスト教徒であることをたたえるため」としてユダヤ人迫害を扇動した。その20年前の著書ではユダヤ人差別を戒めていたのだが、宗教改革を通じてユダヤ人をキリスト教徒に改宗させるというもくろみが外れると、激しい憎悪に転じた。

 「当時はペストがはやればユダヤ人のせい、皇帝が破産すればユダヤ人のせい、とあらゆることでユダヤ人が不満のはけ口にされていた」。ウィッテンベルク城教会のヨルク・ビーリッヒ学芸員は時代背景を説明する。

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