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政府

出国税19年度導入へ 1人1000円 日本人も

お盆休みを海外で過ごす人たちでにぎわう国際線出発ロビー=関西国際空港で2017年8月10日、平川義之撮影

 政府は日本を出国する旅行者らを対象に、「出国税」として1人あたり1000円を徴収する方向で調整に入った。航空運賃などに上乗せする。年末までにまとめる2018年度税制改正大綱に盛り込み、19年度からの実施を目指す。導入されれば、恒久的に徴収する国税としては1992年の地価税以来、27年ぶりの新税となる。

 訪日外国人旅行者のほか、旅行や出張で出国する日本人を含む全ての出国者が対象となる。16年の出国者数は訪日客約2400万人、日本人約1700万人の計約4100万人。1人1000円を徴収すれば、計約410億円の税収が見込まれ、観光庁の17年度予算(約210億円)の倍近い規模となる。

 安倍晋三首相は観光振興を成長戦略の柱に位置づけており、東京五輪・パラリンピックが開かれる20年に訪日客を4000万人に増やす目標を掲げている。観光庁は、目標達成に向けて海外での観光宣伝の強化や、多言語の観光案内の整備、出入国管理体制の強化などを進める方針で、出国税の導入で得られる収入を財源に充てる。

 海外では、オーストラリアが出国者を対象に「出国旅客税」として1人60豪ドル(約5000円)を徴収し、年800億円程度を得ている。また、韓国も出国者から「出国納付金」として1万ウォン(約1000円)を徴収し、約260億円の財源を得ている。

 政府は財源確保策として、出国税のほかに、国内線を含む航空機利用者から徴収する航空旅客税や、宿泊施設の利用者を対象とする宿泊税を検討したが、チケットに上乗せすることで容易に徴収でき、徴収対象者に占める訪日客の比率が高い出国税が適当と判断した。

 徴収したお金は、観光目的であれば観光庁以外の省庁でも使えることを想定している。ただ、観光と関係の薄い施策に使途が広がると国民の反発を招く可能性もあり、慎重な制度設計が必要となりそうだ。また、税導入によって旅行代金の上昇が見込まれるため、政府の思惑とは逆に訪日客の増加に水を差す恐れも指摘されている。【中島和哉】

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