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瀬戸山隆三の球界ウラ話

プロ野球/8 実を結んだ球場改革 2005年10月--ロッテが日本一

阪神に4連勝して日本一を決め、喜び合うロッテの選手たち=阪神甲子園球場で2005年10月26日、梅村直承撮影

 プロ野球界に混乱をもたらした球界再編を経て、「改革元年」とされた2005年シーズン。ボビー・バレンタイン監督率いるロッテは31年ぶりにリーグ優勝を果たし、日本シリーズでも阪神に4連勝し日本一。振り返ると、本拠地で迎えた開幕戦は新規参入した楽天・岩隈久志(現米マリナーズ)の好投もあり、1-3で初陣を飾られてしまった。しかし翌日の2戦目は先発全員安打、26得点と大勝し球場は沸き返った。この年、球界だけでなくロッテの改革も実を結んだ。

     04年に球団代表に就任したものの、当時は1996年から万年Bクラス。関係各所にあいさつに行くと、当時の鶴岡啓一・千葉市長に「ここの多くは巨人ファン。私もサッカーの方が好きだ」と言われ、地元テレビ局からは「人件費のかかる野球中継より、地元漁師のカラオケ大会の方がよっぽどいい」とまで言われる始末だった。

     本拠地といえども、土地は千葉県、建物は千葉市、運営は同市や千葉銀行など地元企業が出資する第三セクター「株式会社千葉マリンスタジアム」だった。条例に伴う規制に縛られ、日程やイベント告知のポスターを張るだけでも許可が必要で、球場周辺に出店することさえできなかった。私が福岡ダイエーホークスにいた時も、バスの中で王貞治監督が「本当に今日、試合があるのかな。寂しいね」とため息をつくほど閑散としていた。それでも、元国税庁長官の浜本英輔・球団社長の協力を得ながら規制緩和を進めた。ゲートやステージを設置し、バレンタイン監督や里崎智也(14年引退)らのマイクパフォーマンスもファンを喜ばせた。球場周辺での物販も可能となり、ようやく活気が出た。

     重光武雄オーナーが私に求めたのは、年間40億円の赤字を半分まで減らすこと。球団の懐事情は相変わらず厳しかったが、それでもコツコツと福浦和也、西岡剛(現阪神)、今江敏晃(年晶、現楽天)らを獲得したスカウト陣は優秀だった。明るい人柄のバレンタイン監督は、選手とよくコミュニケーションを取って「乗せる」のがうまく、ファンサービスも抜群。サッカー派だったはずの鶴岡市長も頻繁に球場へ足を運ぶようになり、観客の声援は次第に増していった。「舞台」が整えば、チームに勢いが出るのも必然だった。=毎月第1土曜掲載


     ■人物略歴

    せとやま・りゅうぞう

     1953年9月18日生まれ。大阪市出身、大阪市立大卒。77年にダイエー入社、88年の南海ホークス買収に尽力し、ダイエー球団に出向して代表、本部長を歴任。ロッテ球団代表に就任した2004年に起きた球界再編問題では、日本プロ野球組織の選手関係委員長として日本プロ野球選手会と交渉を担った。13年オフから16年までオリックス球団本部長を務めた。

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