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ストーリー

旧満州「大兵庫開拓団」の悲劇(その2止) 語られぬ集団自決

兵庫県の旧高橋村(現豊岡市)の村民たちが集団自決を図った現場で手を合わせる石田拓男さん(左)と、いとこの吉田俊夫さん=中国・隆安村で2017年6月29日、田辺佑介撮影

 

 ◆旧満州 眠り続ける入植者

 戦時中、兵庫県の旧高橋村(現豊岡市)から旧満州(現中国東北部)に入植した「大兵庫開拓団」が、終戦直後に川で集団自決を図り、298人が亡くなっていた--。その悲惨な歴史を私が知ったのは、兵庫県尼崎市で中国残留孤児向けの日本語教室を開いている宗景(むねかげ)正さん(70)を通じてだ。写真家でもある宗景さんは、夜間中学で日本語を学ぶ残留孤児を撮影したことを機に教室を始め、孤児たちが育った中国東北部の村や開拓団の跡地を撮り続けている。

 「300人が川に飛び込んだ豊岡の開拓団の跡地に寄ったら、当時を知る人がまだ生きとったんや」。宗景さんからそう聞かされたのは2015年夏。以来、旧高橋村に通って生存者の話を聞いたり、命日にある慰霊式を取材したりしてきた。不思議に思ったことがある。取材には応じてくれる生存者や遺族たちが、お互いに集団自決のことを話す場面をほとんど見ないのだ。この集落は悲劇を伝えたいのか、忘れようとしているのか。

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