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今週の本棚

鴻巣友季子・評 『新しい小説のために』=佐々木敦・著

 (講談社・2916円)

先進的で回帰的な「語り」の復権

 本大著で渾身(こんしん)の力で論じられるのは、小説における人称と視点とそこから来る「私」の問題だ。

 柄谷行人の『日本近代文学の起源』(一九八〇年)を一つの支点に、遡(さかのぼ)って小林秀雄、横光利一、バルト、デリダ、レヴィ=ストロース、ジュネットらの理論書、ジッドの『贋金つかい』、その一方、時代を下り、野口武彦の『三人称の発見まで』、高橋源一郎、保坂和志の評論書などを縦横に引きながら文学理論史をさらい、それを果敢に更新する。

 ゼロ年代からの日本文学シーンは、大雑把(おおざっぱ)に言うと「前衛流行(はや)り」だ。奥泉光、保坂…

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