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岩間陽子・評 『物語 フィンランドの歴史』=石野裕子・著

 (中公新書・950円)

大国の隣で生きる戦略

 ずっと行ってみたいと思いながら、行けずにいる国の一つがフィンランドである。何度もヘルシンキ空港はトランジットに利用したことがあるのだが、ちゃんと滞在できずにいる。ヨーロッパの国際関係を学ぶものとして、「フィンランド化」という言葉を、否定的な意味で使用するのは、難しい位置にいながら独自の体制を貫いたフィンランドに対して失礼であると、機会あるごとに主張してきた。しかし、本書を読了して、いかに自分が今まで無知であったかを思い知らされた。

 まず、小さなフィンランドは、ロシアにいじめられ続けていたに違いない、という思い込みがあった。だが、ことはそれほど単純ではなかった。そもそも今年は、ロシア革命100年である。しかし、同時にフィンランド独立100年であることは、知らなかった。それ以前の約1世紀、フィンランドはロシア帝国内の大公国であり、さらにその前は13世紀に遡(さかのぼ)り、スウェーデンの一部であった。

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