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橋爪大三郎・評 『もうすぐやってくる尊皇攘夷思想のために』=加藤典洋・著

 (幻戯書房・2808円)

 尊皇攘夷(じょうい)思想がなぜ「もうすぐやってくる」のか。それは歴史の節目の、格闘と後始末が不徹底だったから。維新のあとの明治という時代、また、敗戦のあとの昭和という時代が浅かったからだ。蓋(ふた)をして忘れたことにしても、危機が深刻になるとマグマのように噴出する。その日が近いという切迫した感覚が本書を満たしている。

 キーパーソンは、福沢諭吉と吉本隆明。この二人を加藤氏はこれまでもよく論じてきた。

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