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記者の目

点字ブロック、設置50年 地方への普及促進を=高橋祐貴(岡山支局)

点字ブロックが途中ではがれたり、はがれかけたりしている駅のホーム=岡山県津山市のJR美作加茂駅で2月、高橋祐貴撮影

 岡山で世界初の点字ブロック(視覚障害者誘導用ブロック)が敷設され、今年で50年。節目の年に合わせ、私はその誕生や普及への道のりを取材してきた。視覚障害者の歩行の安全を支えようとする関係者の並々ならぬ努力があり、点字ブロックは今や世界150カ国以上に広がっている。同時に今なお、国内の都市部と地方で普及に大きな格差があることも知った。設置を後押しする法律がないこともあり、利用者の少ない駅は置き去りになっている。

 世界初の点字ブロックは1967年3月18日、岡山盲学校(岡山市中区)近くの交差点の歩道に設置された。視覚障害者と親交があり、発明家としても知られた実業家の三宅精一さん(岡山県倉敷市出身、82年に56歳で死去)が試行錯誤の末に開発し、国に掛け合って公道への設置を実現させた。だが、当時は障害者支援への理解が少なく、普及はなかなか進まなかった。三宅さんは「障害者で金もうけをしようとするな」と心ない言葉を浴びせられることもあったという。

 70年代に入り、障害者の問題に光が当たり始めた。70年に駅のホームで初めての点字ブロックが大阪市のJR(当時は国鉄)我孫子(あびこ)町駅に設置され、2年後、地域に視覚障害者施設が多いJR(同)高田馬場駅(東京都)周辺にも付けられた。徐々に国内の都市部で広がり、海外にも渡ったが、こうした経緯を知る人は少ない。日本発の福祉文化としてもっと知られるべきだと思う。

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