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養老孟司・評 『デザイナー・ベビー ゲノム編集によって迫られる選択』=ポール・ノフラー著

 (丸善出版・3024円)

遺伝子改変、ヒトへの応用は

 どんな話題でもそうだが、語りたいこと、語りたくないことがある。いまでは遺伝子導入という言葉は普通に聞くと思うが、その技術がヒトに応用されるとしたら、いかがであろうか。正直なところ、私はあまり語りたくない。でもまあ、仕方がないであろう。

 著者はカリフォルニア大学教授で、幹細胞の研究者である。現役の研究者でもある著者がこの本を書いた動機ははっきりしている。GMOサピエンス(G=genetically 遺伝的に、M=modified 改変された、O=organisms 生物)としてのヒト(サピエンス)が、「数年以内につくり出されるのではないかと懸念している」からである。現代の医学・生物学が部分的にせよそれを実現しうる状況にあることを、一般の人にも理解してもらいたい。著者はブログを通じても、その広報を続けてきた。

 なぜそういうことが起こるか。なによりまず具体的な技術が進んだからである。クリスパー・キャスナイン(…

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