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5大銀行 業務純益が減益 超低金利で収益低迷 9月中間

会見する三菱UFJフィナンシャル・グループの平野信行社長=東京都中央区で2017年11月14日、松本尚也撮影

業務純益、5行合計は1兆1146億円、3割減少

 5大銀行グループの2017年9月中間連結決算が14日、出そろった。銀行本業のもうけを示す業務純益は全行が減益となり、5行の合計は1兆1146億円で、前年同期比で約3割減少した。日銀の超低金利政策による収益悪化や国内外の金融経済環境の変化から、株価上昇など好調な国内経済から取り残された形となった。

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)の業務純益は、前年同期比13.3%減の4422億円となった。グループの最終(当期)利益は27.8%増の6269億円となったが、円安要因や、持ち分法適用会社の業績拡大や保有株式の売却など一時的な要因が大きく、平野信行社長は14日の中間決算の会見で「厳しい決算」と述べ、最終利益の目標を9500億円に据え置いた。

 三井住友FGも傘下の証券会社が好調で、グループの最終利益は4201億円と17.0%の増益となったものの、業務純益は40.4%減の3053億円となった。

 みずほFGは日銀のマイナス金利の影響による貸し出し利ざやの悪化などで、業務純益が40.5%減の1807億円、最終利益も11.5%減の3166億円となった。りそなホールディングズ(HD)、三井住友トラストHDは業務純益、最終利益とも減益となった。

大手銀行5グループの17年9月中間決算

 銀行本業の収益悪化の背景には、日銀の超低金利政策の継続による金利収入の低迷のほか、国内外の金融環境の変化もある。三菱UFJFGの平野社長は中国などの経済成長の鈍化や08年のリーマン・ショックを契機とした金融規制の強化、金融とITを融合したフィンテック企業と既存銀行の競争激化の3要素を挙げ、「低金利で少子高齢化が進む日本は、より本格的な構造改革に取り組まなければならない」と述べた。

 三井住友FGの国部毅社長は「グループ会社を挙げて、どうお客様のニーズに応えていけるかだ」と本業の不振をグループ会社で補う考えを示した。【宮川裕章、松本尚也】

利ざや

 金融機関が預金などで調達したお金の金利(調達金利)より、貸し出しで得た利回りが高い時に生じる利益のこと。銀行にとって重要な収益源のひとつ。有価証券取引の場合は、買値と売値の差額によって生じた利益が利ざやとなる。調達金利の方が高くて利ざやがマイナスの場合は、「逆ざや」と呼ばれる。

 長引く超低金利で、銀行の調達金利である預金金利は既にゼロ近くまで低下している。一方、昨年2月に日銀がマイナス金利政策を導入し、貸出金利が一段と低下した結果、銀行の利ざやは大幅に縮小した。民間信用調査会社東京商工リサーチによると2017年3月期決算では、国内114銀行の64%で利ざやが縮小した。

業務改善を本格化

 厳しい経営環境を受け、大手銀行グループは構造改革を本格化させる。三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)は、デジタル化などで2018年度からの3年間で、国内516支店・出張所の1~2割を統廃合する方針だ。国内従業員の約3割に当たる約9500人分相当の業務削減を見込んでいる。

 店舗については、コンピューター端末の操作が苦手な高齢層への対応に、音声でやり取りするスマートスピーカーなどを導入し、店舗の省力化を進める。その一方、富裕層ビジネスなど、より専門性の高い部門に社員を重点投入する。平野信行社長は14日の中間決算会見で「単純に9500人分の業務量がなくなっても9500人が要らなくなるとは考えていない。研修などで、これまで(比較的単純な)ルーティン業務に携わっていた人材を、より創造的な業務分野に振り替えるのが重要」と語った。

 みずほFGもテクノロジーの活用などで、24年度末までに傘下のみずほ銀行の支店などが入る国内拠点の2割に当たる約100店舗を削減する計画だ。佐藤康博社長は13日の中間決算会見で「約1.9万人を26年度末までに実数で減らす」と削減人数も明確にし、改革断行への決意を示した。

 三井住友FGも今後3年間かけ、傘下の三井住友銀行の全店舗を「次世代型」に置き換える計画だ。店舗改革などでFG全体で約4000人分の業務削減効果を目指す。

 りそなホールディングスも店舗でのペーパーレス化など、業務効率の改善を進める方針だ。【宮川裕章、松本尚也】

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