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抗NMDA受容体脳炎 患者会、18日に東京で交流会

「8年越しの花嫁 奇跡の実話」(c)2017「8年越しの花嫁」製作委員会 12月16日(土)全国ロードショー

映画「8年越しの花嫁」も特別試写 佐藤健さん、土屋太鳳さん主演

 「悪魔払い」されてきた難病「抗NMDA受容体脳炎」の患者会が18日、患者や家族らの貴重な情報交換の場である交流会を東京・広尾で開催する。6月の患者会結成以来となる今回、この病気の女性患者が発症から8年後に病を克服し、回復を待ち続けてくれた婚約者と結婚した実話を基にした映画「8年越しの花嫁 奇跡の実話」(佐藤健さん、土屋太鳳さん主演、瀬々敬久監督)を、12月16日の全国公開を前に特別試写する。患者会は「患者や家族は孤立しがちだ。お互いに支え合う場としたい」として、新たな会員も募っている。【照山哲史】

 抗NMDA受容体脳炎は、脳内で興奮刺激を伝える役目を担う「NMDA受容体」が、卵巣奇形腫などによる免疫反応でできた抗体からの攻撃を受けて機能が低下して発症する。頭痛など風邪に似た症状で始まり、数日で幻覚や幻聴などの精神症状が表れる。けいれん発作や意識障害を伴い、昏睡(こんすい)状態に陥ることもある。自分の意思と無関係に体が奇妙に動く不随意運動も特徴的な症状だ。2007年に病気の仕組みが解明されるまでは「悪魔払い」されてきた病でもあった。

 試写会で上映される映画は、病気の仕組みが解明されたころに発症(06年末~07年初め)した岡山県に住む女性(当時24歳)が婚約者(同26歳)や家族の献身的な支えによって病を克服し、8年後に結ばれた実話に基づく。式場の運営会社がサイトにアップした2人の結婚式の動画が大きな反響を呼んだことがきっかけで、夫妻の共著「8年越しの花嫁 キミの目が覚めたなら」(主婦の友社刊)が出版され、それを原作に映画化された。

年間発症率は「300万人に1人」 患者や家族は孤立しがち

 抗NMDA受容体脳炎は、精神科や産婦人科、内科など多くの診療科をまたぐ治療が必要とされる病だが、診療科によっては医師の間でも周知されているとはいえない状況だ。また、国内での年間発症率は300万人に1人(年間約1500人との推定もある)と患者数が少ないため、患者や家族は孤立しがちだ。

10月に発行された「患者会だより」第1号は、6月の設立・交流会の様子を伝えている=照山哲史撮影

 こうした状況を克服しようと設立された患者会は、患者とその家族が情報を交換し合い、病気への理解を進めるとともに、より良い治療を受けるための環境づくりや病気への公的支援の拡大などが目的だ。6月に初めて開いた交流会は、全国から患者・家族約110人が参加し、専門医の講演を聞くなどした。

 今回は患者や家族らによる情報交換が中心で、交流会後に場所を移し、配給元の松竹の協力で映画を鑑賞する。松竹プロデューサーの福島大輔さんは「作品は夫妻の恋愛や家族ドラマの側面だけでなく、病気に関しても可能な限り描いており、患者会の人たちにいち早く見てもらおうと試写会を企画した」と話す。映画によって、この難病への理解が広まることが期待される。

交流会は18日午後1時から 東京・広尾で

 4年にわたって闘病を続ける長女(38)がいる患者会の片岡美佐江会長(61)は「周囲に同じ病の患者がいないので、患者や家族は悩みを相談したり、情報を交換したりする機会が少なく、孤立しがちだ。交流会で語り合うことで同じ立場にいることを共有し、適切な治療やリハビリを受ける機会を知るきっかけになれば」と語り、多くの患者や家族らの参加を呼びかけている。

 交流会は18日午後1時から、東京都渋谷区広尾5の東京都難病ピア相談室で。年会費は3000円。試写会の参加は会員限定。問い合わせは携帯電話090・7630・1945(片岡さん)、メールkounmdajnouen@gmail.com

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