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社説

天皇陛下の奄美群島訪問 離島の人々に心寄せる旅

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 遠く離れた島々の国民に寄り添いたいという強いお気持ちが、今回の訪問にも表れている。

     天皇、皇后両陛下がきょうから18日まで奄美群島や屋久島を巡られる。2015年に爆発的な噴火が起き、避難を余儀なくされた口永良部(くちのえらぶ)島の被災者とも懇談し、苦労をねぎらう予定だ。

     天皇陛下はこれまで沖縄や硫黄島など太平洋戦争の激戦地を訪問し、慰霊の旅を続けてきた。

     奄美群島も戦後、沖縄や小笠原諸島とともに米軍の統治下に置かれた歴史がある。住民は本土への渡航が制限され、特産の大島つむぎや黒砂糖の販売の道も断たれた。島民の生活は困窮を極めた。

     両陛下は03年、奄美群島が日本に復帰してから50周年を祝う現地の式典にも出席している。奄美の人々への思いを感じる。

     自然災害では、1993年の北海道南西沖地震で大きな被害を受けた奥尻島や、95年の阪神大震災で被災した淡路島など、被災地の島々に出かけて住民を見舞ってきた。

     天皇陛下は昨年8月8日に公表された「おことば」で、「常に国民と共にある自覚を自らの内に育てる必要を感じてきました」と述べたように、象徴としての務めを絶えず模索してきた。

     その中で「日本の各地、とりわけ遠隔の地や島々への旅も、私は天皇の象徴的行為として、大切なものと感じてきました」と語った。皇太子時代を含めると、島への訪問は21都道県の51島に上る。

     天皇陛下は皇后陛下とともに旅した全国各地で、その地域を愛し、地道に支える市井の人々がいることを認識したという。

     そのうえで「天皇として大切な、国民を思い、国民のために祈るという務めを、人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは、幸せなことでした」と振り返った。こうした思いが、高齢になっても離島や遠隔地を問わず、訪問する原動力となっているのであろう。

     先月には九州北部豪雨の被災地を訪れ、被災者を励ました。

     退位する時まで全力で務めを果たそうとする陛下の姿を目にすると、退位を決断したことの重さに改めて思いが及ぶ。

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