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社説

希望の党の小池代表辞任 身勝手さが拭えぬ結末だ

 小池百合子氏が希望の党代表を辞任した。一時は注目を集めた「小池劇場」は、野党の「多弱化」を招いただけで主役が舞台を降りた。身勝手な幕引きだといわざるを得ない。

     衆院解散直前、小池氏の側近議員らが準備していた新党を「リセットして私自身が立ち上げる」と宣言して誕生したのが希望の党だ。

     東京都知事と国政政党代表の「二足のわらじ」をはくことを危ぶむ声は当初から強かった。だが、小池氏は「都政を進めるため国政への関与が必要」と意に介さなかった。

     衆院選で「安倍1強の政治をただす」と訴えた小池氏だが、「排除」発言を契機に野党勢力の再編は頓挫し、安倍晋三首相の政権基盤は逆に強化された。希望の党は野党第1党にもなれず、小池氏は「おごり、慢心があった」と反省の弁を述べたが、辞任は否定していた。

     小池氏は、地域政党「都民ファーストの会」を率いて大勝した7月の東京都議選直後にも代表を辞任している。「小池人気」を選挙のときだけ看板に利用した印象は拭えない。

     衆院選の結果は小池人気の陰りを露呈した。小池氏にとってさらに深刻なのは、都議選で選挙協力した公明党が国政挑戦に反発し、都議会与党からの離脱を決めたことだ。

     先日の東京都葛飾区議選では都民ファーストが立てた候補5人のうち4人が落選した。都知事としても足もとが揺らぎ始め、国政どころではなくなったというのが実情だろう。

     希望の党の後任代表には、国会議員団を統括する共同代表に選出されていた玉木雄一郎氏が急きょ就任した。小池氏の代表続投を前提に行われたはずの共同代表選だ。その当選者を代表に昇格させる場当たりの対応は政党の体をなしていない。

     共同代表選では憲法改正や安全保障政策をめぐる路線対立が顕在化した。党の「顔」を失った希望の党の求心力は低下し、早晩、分裂するとの観測も強まっている。

     何のため、だれのための国政挑戦だったのだろうか。

     党代表として後始末に責任を果たそうにも、それだけの力はすでに残っていなかったのかもしれない。しかし、党の立て直しに汗をかく姿勢すら見せずに退くことは、小池氏の「自分ファースト」と映る。

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