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社説

チバニアン実現に一歩 地球史に親しむ機会に

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 地球46億年の歴史の一時代に千葉県の地層にちなんだ「チバニアン(千葉時代)」という名前がつく可能性が一段と高まった。

     地質時代の境界を代表する地層を世界で1カ所だけ決める「国際地質科学連合」の作業部会が、申請されていたイタリアの2カ所と千葉の計3カ所の中から、千葉の地層を最終候補に選んだからだ。

     地質時代に日本の地名がつくとすれば、これが最初で、おそらく最後のチャンス。最終決定までにはあと3段階の審査が残っているが、認められれば、この地に目印として「金のくい」が打ち込まれ、約77万~12万6000年前の地質時代が「チバニアン」と命名される。

     普段は地味な地質や地層に対する人々の関心が高まるきっかけになる。子どもたちの興味もかき立てるだろう。地球の歴史に親しむための格好の材料だ。

     ただ、最終決定までに覆った例も過去にあるという。関係者は今後の審査をクリアできるよう、追加の論文投稿など足場固めをしてほしい。

     地質学では地球の歴史を115の時代に分ける。その境界を代表する国際標準模式地は世界68カ所が決まっているが、未定の境界もある。

     今回の検討対象である「前期-中期更新世(こうしんせい)境界」もそのひとつで、この時代を特徴づけるのは地磁気のN極とS極が入れかわる地磁気逆転という不思議な現象だ。

     地球史の中で地磁気は何度も逆転してきた。最後に起きたのは77万年前。その痕跡が良好な状態で残っているのが最終候補に残った千葉県市原市の地層「千葉セクション」だ。

     日本チームは地層に含まれる鉱物を使って逆転の年代を高精度で決定。選定条件を満たすため放散虫や花粉などの化石のデータも加えた。

     こうした分析で当時の環境や気候変動を知ることができる。異分野の共同作業が作業部会の評価につながった意義も大きい。

     地球史で地磁気逆転が起きていたことを発見したのは京都帝国大の松山基範博士。1920年代のことだ。その点でも期待がかかる。

     最終決定までには1年以上かかりそうだが、審査のいかんによらず、日本にこうした地層があること自体に価値がある。有効活用したい。

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