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余録

目が覚めると水の中にいるように…

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 目が覚めると水の中にいるように視界がぼやけた。三野田大翔(ひろと)さん(28)は3年前の朝を思い出す。妊娠中の妻と1歳の息子に囲まれ、ファッションショーや結婚式のモデルとしてばりばり働いていた▲そんな時、難病で視力低下に襲われた。徐々に水は濁り、仕事を続けるのも難しい。妻が言った。「盲学校に行ってみたら」。「だって働かないかんやん」と返すと「今のあんた、かっこ悪くて見ておれんわ」「私が働いたら一緒やろ」と背中を押された▲通い始めた香川県立盲学校理療科では、親指だけの腕立て伏せや難解な授業に戸惑った。だが、ボランティアで接した患者のひと言が変えた。「ありがとう、楽になったわ」。誰かの役に立てると実感できた。今も水の中だが、少しずつ明るい光がさすという▲広島市であった全国盲学校弁論大会のひとこまだ。三野田さんら9人がそれぞれ思いを語り、NHK教育テレビが放送した。大会は「点字毎日」などの主催で86回を数える▲視覚は失っても「心の目」で見る6番目の感覚を手に入れましたと話す56歳の女性。何もかも嫌になった女子高生は泣きながら胸の内を親にぶつけ、母に「上手に産んであげれんかったけん、ごめんね」と謝られ自らを取り戻した▲彼らは人がまだ気づいていないこと、知らない世界を教えてくれる。大変さをわかってあげよう、支えようなんて、ちょっとおこがましい。21、22日の午後、2回に分けて再放送がある。多くの人に貴重な機会となるだろう。

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