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池澤夏樹・評 『荒木陽子全愛情集』=荒木陽子・著

 (港の人・5400円)

愛の神話を作った「私エッセー」

 写真家アラーキーこと荒木経惟を夫として持った女性のエッセー全部を収めた一冊。

 普通ならば彼女は荒木経惟の妻と呼ばれるだろう。ものすごく文章がうまいが、社会的な身分を言えば専業主婦であった。しかし、「私も妻ではなく、彼の<女>でいたい、と思っているのだが」と本人が言うとおり、ただの妻ではない。その逸脱のゆえに夫にとって彼女は世界に一人の女になった。

 一九七一年、荒木経惟は三十一歳で青木陽子と結婚、彼女は二十四歳だった。夫は新婚旅行を題材に『センチ…

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