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内閣官房参与

15人も必要? 自民野党時「多すぎる」

安倍晋三首相=国会内で2017年11月17日、川田雅浩撮影

 安倍晋三首相がブレーン役の内閣官房参与に、先の衆院選で落選した元議員を含む2人を新たに任命した。これで参与の人数は旧民主党の菅内閣と並んで過去最多の15人。こんなに必要なのか。

     参与は特定の課題で首相に助言するポストで、官邸機能の強化を目的に1987年に設置規則を定めた。当初は1人だったが徐々に拡大し、2008年に上限を撤廃した。

     第2次以降の安倍内閣では、参与の重視が際立っている。発足当初は小泉純一郎元首相の政務秘書官だった飯島勲氏を筆頭に、財務、外務両省の事務次官経験者など実務系の計7人を起用。その後も政権の長期化に伴って増加している。首相に近い加藤勝信厚生労働相の義姉、加藤康子氏も加わった。

     首相は8日、衆院選で落選した西川公也元農相と、元新党改革代表の荒井広幸元参院議員を新たに任命した。荒井氏は首相と衆院当選同期で盟友として知られる。官邸関係者は「政治経験が豊富で、アドバイザーとして適任だ」と語る。

     西川氏は農業政策、荒井氏は地域活性化を担当する。ただ、官邸では農林水産物の輸出振興で宮腰光寛首相補佐官、地方創生で和泉洋人首相補佐官がおり、「業務が重複するのではないか」との指摘も出ている。

     政治アナリストの伊藤惇夫さんは「自分を支えた人は見捨てないのが首相の特性で、『お友達』批判を招く原因でもある。今回は『失業対策』のようにみえる」と指摘。参与15人について「それぞれの分野に正規の役職者がおり、参与には少額でも税金が使われる。官邸の権限で首相に近い人物を集めている印象を与えるならマイナスだ」と語る。

        ◇

     菅内閣で参与が増えたのは、11年3月の福島第1原発事故後、原子力関連の有識者を相次ぎ任命したためだ。この中には当時の菅直人首相の知人もいたため、野党の自民党は厳しく批判した。

     「ツーメニー(多すぎる)の例は参与の数であります」。11年5月の衆院本会議の代表質問で、当時自民党の小池百合子氏が参与の多さを批判。「指示する人が多いため物事の進行が妨げられる。整理する考えはあるか」と菅氏に迫った。12年8月に参院自民党がまとめた「民主党政権の検証」でも、「個人的な友人・知人を顧問・参与に任命するなど公私の区別がついていない」と断じた。

     設置規則には(1)当分の間、参与を置くことができる(2)首相の諮問に答え、意見を述べる(3)非常勤とする--とあるのみだ。南部義典・元慶応大講師(政治学)は「権限が不明で、国会での答弁義務も負わないのでチェックが利かない。任命手続きや任期など、国会の関与を強める工夫が必要だ」と話している。【佐藤丈一】

    過去最多タイまで増えた内閣官房参与

    (敬称略)

     名前   就任時の主な肩書   担当

    飯島  勲 元首相秘書官     特命事項

    浜田 宏一 米エール大名誉教授  国際金融

    藤井  聡 京都大院教授     防災・減災ニューディール

    宗像 紀夫 弁護士        国民生活の安心安全

    吉村 泰典 慶応大教授      少子化対策・子育て支援

    堺屋 太一 元経済企画庁長官   成長戦略

    平田 竹男 早稲田大院教授    スポーツ・健康・資源戦略

    谷口 智彦 慶応大院教授     国際広報

    加藤 康子 都市経済評論家    産業遺産

    佐々木 勝 前東京都立広尾病院長 災害医療・危機管理

    岡本 全勝 前復興事務次官    復興再生

    木山  繁 国際協力機構理事   経協インフラ

    菅原 郁郎 前経済産業事務次官  経済再生など

    西川 公也 元農相        農林水産業の振興

    荒井 広幸 元参院議員      地域活性化など

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