メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

女の気持ち

弁当の箸 山口市・鮎川節子(88歳)

 娘が小学3年の時、2学期末の保護者会で先生がこう話された。「うれしいお知らせがあります。この学校に入学以来、一言も口を利かれなかったAさんが最近少し話ができるようになりました」。すると保護者会に出席されていた女性が手を挙げてお辞儀をされ「先生、皆さん、特に鮎川さん、ありがとうございました」と深く頭を下げられた。

 娘からある程度、聞いてはいたが、学校給食のない時代、弁当を前にして隣席のAさんがうつむいている。それを見て娘は箸がないんだと察し、自分の箸を二つ折りにしてお互い食事を終えた。その時は無言であったAさんが授業が終わって帰る時「さようなら」と小さい声。娘も初めて聞くAさんの声だった。

この記事は有料記事です。

残り322文字(全文620文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 感染者全国5番目、死者は東京に次ぐ2番目 なのになぜ愛知は「宣言」対象外?

  2. 8日以降臨時休業の店も 先行きに不安の声広がる 緊急事態宣言対象の福岡県

  3. 首相、緊急事態宣言を発令 7都府県対象、5月6日まで

  4. ライブハウス自粛影響調査 困窮浮き彫り 札幌のバンド有志「他業種が声上げるきっかけに」

  5. 首相「感染者1カ月後8万人超えも」 接触機会7~8割減で「2週間後減少に」

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです