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栃木の酒蔵

透明タンクで醸造観察 水族館で着想

透明の醸造タンクで、発酵の進み具合などを確認する西堀酒造の西堀哲也さん=2017年11月20日、栃木県小山市粟宮の西堀酒造で古田信二撮影

 栃木県小山市の酒蔵「西堀酒造」が透明な「酒だる」を使って、日本酒の仕込みを行っている。水族館で使用するアクリル樹脂を用いた特注タンクで、コメが日本酒に変化する様子が手に取るように分かる。「全体が透明なタンクは他に聞いたことがない」(栃木県酒造組合)といい、特許申請も行った。西堀和男社長(59)は「醸造の様子を観察して、酒造技術を高めることができる」と期待している。

 日本酒造りは通常、ほうろう製のタンクや木おけで行われ、発酵の進み具合は上部からしか確認できない。「透明なタンクなら、側面から直接観察できる」。西堀社長は、東京都内の水族館を見学した際に思いついたという。最初は既存の醸造用タンクを手がける企業に製造を相談したが、前例がないと断られ、最終的に広島市にある水族館の水槽を手がけるメーカーにたどりついた。

 透明タンクは直径120センチ、高さ150センチで厚さ2センチのアクリル製。こうじと蒸したコメ、水、酵母を加えて、お酒のもとになるもろみを作る。日本酒を搾るまでの約1カ月、発酵して気泡が上がる様子や、もろみが大きく対流する様子などを観察できる。

 これまで2回仕込んだ酒は、「門外不出 CLEAR BREW」の名前で販売。昨年、都内のIT企業を退職して入社した西堀酒造6代目になる長男、哲也さん(27)が、透明タンクを連続撮影してネットで公開したり、見学会の準備や発酵過程を観察できる仕組みづくりも進めたりしている。【古田信二】

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