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独裁の後に

ジンバブエ・ムガベ政権崩壊/下 政治腐敗、教訓に

植民地解放闘争ゲリラに加わったムセキワさん。ゲリラの宿敵だったローデシア白人政権のトップ、イアン・スミス元首相の自宅前でポーズを取り、闘争を振り返った=ハラレで11月26日、小泉大士撮影

 ジンバブエは解放された--。1980年4月18日。独立式典に国賓として招かれたレゲエ音楽の世界的スター、ボブ・マーリーの歌に合わせて踊りながら、ベンジャミン・ムセキワさん(56)は拳を振り上げた。「俺たちはやったぞ」。植民地解放闘争のゲリラに10代で身を投じて2年後のことだ。

 解放闘争を率いたムガベ前大統領(93)は独立後、競合政党も吸収して1党支配の基盤を固めたが、権力の集中に伴う政治腐敗が増大した。「何かがおかしい」。90年代後半にはパン1斤の値段が独立前の3倍近くに跳ね上がった。人々の日々の暮らしはどんどん苦しくなったが、与党幹部は真新しい高価な四輪駆動車で集会に乗りつける。2000年以降、経済は坂道を転げ落ちるように悪化し、08年には年2億%の超インフレにあえいだ。

 ムセキワさんは警備会社を営むが、長期不況の中、契約はめったに取れない。英国から独立すれば「この国は豊かになる」と思ったが、豊かになったのは権力に近い一握りの人間だけ。信じていたムガベ氏に「裏切られた」と思う。

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