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特集ワイド

滞日27年、詩人アーサー・ビナード氏の「直感」 「日本語は消滅に向かっている」

インタビューに答えるアーサー・ビナードさん=東京都江東区で2017年11月17日、和田大典撮影

 先日、トランプ米大統領が来日した。日本人以上に日本語と格闘してきた米国詩人、アーサー・ビナードさん(50)は何を感じたのか。滞日27年の経験から、今はっきりこう言える。「日本人は間違いなく変わってきた。僕の目から見れば悪い方へ」。どんなふうに?【藤原章生】

 広島市の自宅からちょくちょく上京するが、東京都内は自転車で回る。自宅の留守番電話に取材依頼の伝言を残すと、しばらくして公衆電話から応答があった。「今、東京を自転車で移動中なんです」。携帯電話を持ったことがない。不便では?と聞くと、「僕なりの抵抗、拒否運動なんです。米国人もそうだけど、日本人は生まれた時から広告を浴びせられている。昨日久しぶりに電車に乗ったら、気持ち悪くて。今は中(なか)づりだけでなく、画面で広告を流し、僕が一切興味のない、買いたくもない物を見せられる」。ここで言う「広告」とは宣伝だけではなく、わかりやすくまとめ上げられた「ニュース」も含んでいる。

 ビナードさんは理屈より直感を大切にする。日本との縁もそうだ。ひょんなことからイタリア語とインドのタミル語を現地で学んだ末、米国の大学で英文学の卒論を書いていた時、たまたま漢字を目にした。22歳。「強いウイルスが体内に入り込んだような衝撃」を受け、すぐに百科事典で中国語と日本語を見比べた。中国語は石畳のようにびっしりした印象だったが、日本語は「クネクネ道」のようで、そのごちゃごちゃ感に引き込まれた…

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