メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

私の出発点

高橋源一郎さん『さようなら、ギャングたち』 弱さ、読者の心自由に

作家、高橋源一郎さん=神奈川県内で2017年11月、鶴谷真撮影

「ダディ」とキャラウェイが背中で言った。

「何? キャラウェイ。のどがかわいたの?」

「ううん、ちがうのダディ。キャラウェイ、じぶんであるいてく」

「いいから、ダディはキャラウェイをおんぶしていきたいんだ」

(『さようなら、ギャングたち』講談社文芸文庫より)

 時に論壇の紙誌で、時にラジオのおしゃべりで。易しい言葉が持ち味のオピニオンリーダーだ。「僕は5回結婚して子供が5人いる、現在の妻は最初の結婚で生まれた娘より年下で……」という昔の文士ばりの生き方を隠さず、本紙では「人生相談」の滋味あふれる回答が人気。そんな「頼りになる兄貴分」かつ「愉快なおじさん」のような作家は、あらゆるルールを疑い、壊し、闘う場として小説を書いてきた前衛の人である。

この記事は有料記事です。

残り1688文字(全文2007文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 中江滋樹さん、アパート火災で死亡か 「兜町の風雲児」元投資ジャーナル会長

  2. 政府批判の神戸大教授が動画削除 「助言」の医師がFBで事実誤認を指摘

  3. 立憲・辻元氏に脅迫文「殺してやる」 党本部に届く 警視庁に被害届

  4. 「客足さっぱり」「暇です」感染被害の「しょうゆ発祥の町」を歩く 和歌山・湯浅、新型コロナ1週間

  5. 検事長定年延長、法解釈変更文書に日付なし 野党反発「奇妙な珍答弁」

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです