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がん・ステージ4からの眺め

がんで最も進行度が高い「ステージ4」。その告知は、患者にとって世界が一変する出来事だ。ステージ4患者を訪ね歩き、病と共に生きる日々について話を聞く。

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がん・ステージ4からの眺め

医師と対等な人間関係を

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田村博子さん(中央)は「乳がん体験者コーディネーター」として患者会「虹の会」をはじめ、後に続く患者のために活動する=田村さん提供
田村博子さん(中央)は「乳がん体験者コーディネーター」として患者会「虹の会」をはじめ、後に続く患者のために活動する=田村さん提供

 医療の進歩により、最も進行度が高い「ステージ4」のがんでも、より多くの患者が「がんと共存」できる時代になってきた。完治に至る道はまだ遠くても、治療を経て長く生きる人の存在は「希望」につながる。

 ●5度の脳転移経験

 乳がんの手術後、間もなく肺に転移。さらに5度の脳転移を繰り返しながら、治療で完全寛解し、すでに5年が経過した人がいる。兵庫県芦屋市在住の主婦、田村博子さん(62)だ。

 田村さんに乳がんが分かったのは2007年。近親者に乳がん経験者が多く、10カ月前に検診を受けたばかりだった。診断した医師は「こんなに早く進行する乳がんは見たことがない」と言った。手術を受けた時点で、田村さんのがんは「ステージ2」。しかし術後7カ月で肺への転移が分かる。「もう未来はない」。大学生だった娘と夫(63)との3人家族。「余計な心配をかけたくなくて、しばらく言えなかった」という。2週間後、…

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