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サンデー毎日発

国公立・私立299大学 3大模試最新難易度 文系編 志望者が軒並み増加

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 文系学部人気が続いている。その中心は経済・経営・商学系だが、来春は社会・国際系や文・人文系の人気が上がりそうだ。もっとも、文系人気と入試の厳しさは別問題。志望者が増えている大学からは安全志向が垣間見える。

     来春入試に臨む18歳人口は118万人で、今春より2万人減。それでも、文系学部の志願者は今春を上回りそうだ。河合塾教育情報部チーフの岩瀬香織さんは言う。

     「今春は文系学部の人気が高いところに、大規模大学で定員管理の厳格化が進んだため、不合格者が多くなりました。来春は文系学部人気の継続とともに、難関大志望の浪人生が多く残っているため、経済・経営・商学系を中心に文系志望者が増えています」

     好調な就職状況や理科の科目負担増を発端とした理系離れにより、文系学部の「学部系統別志望動向」では、教育系を除くほぼ全系統で前年を上回る。増え幅が大きいのは経済・経営・商学系。中でも人気が高いのは、情報系を併せて学ぶ経営情報系で、中部大や岐阜聖徳学園大などに設置されている。他の系統との組み合わせという点では、高齢化社会の成長産業である医療を同時に学ぶ広島国際大・医療経営などがある。

     社会・国際系の中では、社会学系の志望者が増えている。ベネッセコーポレーション初等中等教育事業本部情報企画課長の渡邉慧信さんは、こう話す。

     「社会学系の中でも観光系学部(学科)の指数が国公立大196、私立大105と増えています。国公立大が約2倍に増えたのは定員規模が小さいため、学部改組や志望者の増減に敏感に反応する面がありますが、私立大は定員規模が大きい中での増加です。インバウンドの増加など、産業に対する期待感の大きさが表れています」

     国際系も千葉大・国際教養など志望者が増える大学が多く、ここ数年の人気を継続している。そうした中、来春新設される九州大・共創は志望者が集まらず、同大の中では狙い目になりそうだ。

     文・人文系の指数は、国公立大と私立大ともに104。系統を絞って志望状況を見ると、心理学系の志望者が増えている。河合塾の岩瀬さんは言う。

     「国家資格の公認心理師ができた影響でしょう。原則として臨床心理士が指定大学院修了が受験の条件なのに対し、公認心理師は学部卒業後、一定期間の実務経験を積めば受験資格が得られます。学部卒で資格が取得できるため、資格志向が強い女子を中心に心理学への注目度が高まっているのです」

     公認心理師は、心理学の知識を保健医療や福祉、教育などの分野で生かす資格。既存の学部に加え、来春は国際医療福祉大・赤坂心理・医療福祉マネジメント、聖学院大・心理福祉、跡見学園女子大・心理、神戸学院大・心理などの新設も志望者増を後押しする。

     国公立大では学部改組により社会科学や理工、芸術など、さまざまな分野で地域貢献できる人材を養成する地域創生系の設置が進む。文系学部に注目すると、岐阜大・地域科、静岡大・地域創造学環、愛媛大・社会共創、高知大・地域協働、宮崎大・地域資源創成などがある。これらの学部の志望状況について、駿台教育研究所進学事業部長の石原賢一さんに聞いた。

     「学部とセットで産業が創出されなければ、地域創生系を卒業しても地元で就職できるか不透明なため、志望者が増えていない大学が多いようです。地元就職ということでは、教育学部も選択肢に入りますが、教師の労働環境の厳しさなどから人気がありません」

     最後に大学全体の動向に目を向けると、難関国立大で安全志向が見られる。ベネッセの渡邉さんは、こう話す。

     「一橋大の後期が縮小されるなど、難関国立大は“一発勝負”の傾向が強まっています。後期がないために、前期の志望を下げる受験生が増えています。例えば、一橋大の前期の志望者が増えている背景には、東大から志望を下げる受験生の影響があると見ています」

    難関大の倍率緩和!? 「安全志向」で新局面

     一橋大は推薦入試の導入に伴い法と社会の後期を廃止するため、後期は経済のみになる。その影響で、千葉大や横浜国立大などの後期の志望者が増加している。

     その難関国立大の併願先として注目されるのが早慶だが、早稲田大がセンター方式で志望者が増えているものの、慶應義塾大は前年を下回る。この状況の一因は、私立大志望者自体が、こちらも安全志向に走っているからだという。駿台の石原さんがこう話す。

     「1学年上の先輩が難関私立大入試で苦しんだのを見て、弱気な受験生が増えています。早慶上智の中では上智大が人気です。MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)の志望者は前年並みで、日東駒専(日本大、東洋大、駒澤大、専修大)が全体的に前年並みから減少する中、大東文化大や東京経済大、明治学院大などの志望者が増えています」

     近畿では関関同立(関西大、関西学院大、同志社大、立命館大)や産近甲龍(京都産業大、近畿大、甲南大、龍谷大)の志望者が前年並みから減少する中、追手門学院大や桃山学院大、神戸学院大などの志望者が増えている。

     この状況が続くと、倍率がそれほど高くならない難関大の学部も出てくる可能性がある。十分な準備をした上で第1志望を貫くことが、好結果につながる入試になりそうだ。【大学通信・井沢 秀】

    *週刊「サンデー毎日」2017年11月12日号より転載。この特集には、国公立・私立299大学について、河合塾、駿台予備学校、ベネッセコーポレーションの学部別最新難易度を掲載した表があります。そちらは、実際の誌面で確認してください。

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