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 「北海道開拓使官有物払い下げ事件」をご存じだろうか? 

 明治の初頭、政府は北海道の開拓に力を入れ、1869(明治2)年7月に「開拓使」という新しい官庁を作った。後に長官になったのは箱館戦争の“官軍総大将”だった元薩摩藩士・黒田清隆。10年たって、事業の民営化が検討され、黒田は約1500万円投じた開拓事業(船舶、倉庫、農園、炭鉱、ビールなど)を薩摩出身で政商の五代友厚と、長州人脈の実業家の中野梧一に僅か30万円、それも「無利子で30年の年賦」で払い下げようとした。

 1500万円が50分の1の30万円? そんなばかな!である。

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