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ノーベル平和賞

オスロへICAN川崎氏「受賞が始まり」

記者会見で今後の意気込みを語る川崎哲さん=東京都内で2017年12月6日午後6時14分、竹内麻子撮影

 今年のノーベル平和賞受賞が決まった国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)の国際運営委員、川崎哲さん(49)が7日、授賞式出席のためノルウェー・オスロに向け出発する。広島訪問を機に学生時代から平和運動を始め、NGOを渡り歩いてICANと出合い、各国政府関係者と核政策を議論するまでになった。川崎さんは「受賞を機にNGOにもっと光を当てたい」と言葉に力を込める。

     出発を前に6日、東京都内で記者会見を開いた川崎さんは引き締まった表情で「受賞で終わらせず、ここからが始まりと最大限訴えたい」と核廃絶に向け意気込みを語った。

     東京都生まれ。中学の時、物理学教師で原水爆禁止運動にも携わった父と訪れた広島市の平和記念公園で、核廃絶を訴える多くの人の姿に衝撃を受けた。大学時代はイラン・イラク戦争(1980~88年)直後のイランなど各国を旅し、湾岸戦争(91年)反対のデモも行った。卒業後もさまざまなNGOに所属。当時はNGOの認知度が低く、資金が集まらずオフィスの賃料を払うにも苦労した。

     「体はぼろぼろ、金も続かない」。限界を感じていた98年、専門性を持って軍縮への政策提言を行う市民団体「ピースデポ」(横浜市)へ入る。核拡散防止条約(NPT)再検討会議など国際会議に出席し、欧米のNGO活動を目の当たりにした。有給で働く優秀なスタッフが政治家に意見し、国の方針を変えさせる姿は「目からうろこの連続だった」。

     NGO「ピースボート」で被爆者と世界を船で回る活動をしていた2008年、前年にICANを発足させたティルマン・ラフ氏と核軍縮の会議で出会う。川崎さんの活動に感銘を受けたラフ氏に誘われ、10年からICANで活動してきた。日本政府から意見を求められることも増えたが、欧米のNGOと比べ、国内では社会的な地位や発言権が保障されていないと感じる。

     受賞の最大の意義を「核兵器禁止条約の存在とICANの活動を広く知らせることができた点」と語る川崎さん。「NGOだからこそ実践的に活動できる。核廃絶の方法論を学び、問題に向き合う若い世代を社会全体で育てていく必要がある」と指摘した。【竹内麻子】

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