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社説

特別国会が閉会へ 空洞化がますます進んだ

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 衆院選後の特別国会が事実上、きょう閉会する。安倍晋三首相に第4次政権の運営方針をただすとともに、「森友・加計」問題の真相を解明すべき国会だったが、その役割を果たしたとは言い難い。

     6月の通常国会閉会から臨時国会冒頭の衆院解散を挟み、5カ月ぶりの本格論戦だった。ところが、首相の所信表明演説は衆院選の自民党公約をコンパクトにまとめただけで、物足りなさは否めなかった。

     開会前は質疑なしで特別国会を済ませようとするなど、政権側の逃げ腰も目に付いた。結局、首相の出席した質疑は衆参両院の本会議4日間と予算委員会4日間にとどまった。

     質疑に応じるに当たっては、「数の力」で野党の質問時間を減らした。質疑を避けたい首相へのそんたくがにじむ与党の対応だった。

     先の通常国会で首相は、森友学園への国有地売却価格を約8億円値引きした財務省の対応を「適切だ」と擁護した。その後、会計検査院が「適切とは認められない」との報告書をまとめてもなお、首相は検証と原因究明を拒み続けている。

     近畿財務局が森友学園を特別扱いしたことは明白だ。なぜそこまでの便宜を図る必要があったのか。「金額のやり取りはあったが価格交渉ではない」などの理屈の通らない答弁で逃げ切れると考えているのだとすれば、国会を軽んじている。

     財務省前理財局長の佐川宣寿国税庁長官や首相の妻昭恵氏らの参考人招致に与党は応じなかった。

     値引きを正当化した佐川氏の国会答弁はもはや破綻している。にもかかわらず、佐川氏が徴税業務のトップの座にあることに割り切れない思いを持つ国民も少なくないだろう。その人事を「適材適所」と開き直った首相の答弁にも驚かされた。

     国会の空洞化が指摘されて久しい。議院内閣制のもと、与党が多数を占める国会は政府提出法案を成立させる下請け機関のようになりがちだ。首相は所信表明演説で「建設的な議論」を野党に呼びかけたが、それを阻んでいるのは政府・与党側だと言わなければならない。

     選挙に勝てば国会に説明する必要はないといわんばかりの姿勢が空洞化に拍車を掛けている。このままでは来年の通常国会にも不安が残る。

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