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時代の波にもまれる日本企業や組織を描く「変革」第11部は、04年の球界再編問題から大きく変化してきたプロ野球のパ・リーグに迫る。

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第5部 JR東日本/14 東京駅、100年前の姿に

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創建当時の姿に復元された南ドームのレリーフ=JR東京駅で2017年12月5日、大久保渉撮影
創建当時の姿に復元された南ドームのレリーフ=JR東京駅で2017年12月5日、大久保渉撮影

 収益性と公共性の両立に腐心するJR東日本。2012年秋には「文化的価値を守ってほしい」との声に応え、東京駅を創建当時の姿によみがえらせた。駅前広場も今月7日に完成。丸の内の高層ビル群を尻目に悠然と建つ3階建ての駅舎は「首都の顔」の風格を醸し出している。

 日本の近代建築の祖、辰野金吾が設計した赤レンガの東京駅は大正3(1914)年に開業したが、空襲で八角形の南北ドームと3階部分がほぼ焼失。応急復旧の状態が続いた。高度成長期以降は、多額の収益が見込める高層ビルへの建て替え案が何度も持ち上がり、旧国鉄の借金が膨らむ中で現実味を帯びた。

 「先人の遺産を軽々に捨て去ることのないよう念じて止(や)みません」。日本建築学会は77年、要望書を提出した。保存を求める声が広がったが、87年の民営化後も高層化案は消えず、作家の三浦朱門らが参加する市民団体は反対運動を展開。事務局長を務めた東京芸大名誉教授の前野まさる(85)は「当初JR東側で理解を示してくれたのは東京駅長だけだった」と振り返る。

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