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社説

「もんじゅ」の廃炉計画 作業の公開と監視厳重に

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 高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の廃炉計画を日本原子力研究開発機構がまとめ、原子力規制委員会に認可申請した。

     高速増殖炉は、水や空気に触れると激しく反応する液体ナトリウムを原子炉の冷却材に使う。廃炉は国内に前例がない。多くの課題があり、その道のりは極めて険しい。

     規制委は計画の審査を慎重に行うとともに、認可後も作業の進行状況を厳重に監視する必要がある。

     計画によれば作業期間は2047年度までの30年間。工程は4段階に分かれ、22年度までの第1段階で核燃料の取り出しを終える。第2段階以降で、放射能を帯びた原子炉内の液体ナトリウムの回収や設備の解体を進めるという。完了までに約3750億円の費用を見込む。

     だが、詳しい工程が示されたのは第1段階だけだ。福井県は使用済み核燃料の県外搬出を求めているが、行き先は決まっていない。

     更に、もんじゅは炉内のナトリウム抜き取りを想定した設計にはなっておらず、回収方法も未定だ。原子力機構は「技術的に十分可能」と言うが、規制委の更田豊志委員長は「淡々とやればできるという認識なら甘い」と苦言を呈している。

     もんじゅの廃炉は、原子力機構の安全管理体制がずさんで、点検漏れなどの不祥事を繰り返したことがきっかけとなった。そうした組織が廃炉作業を担うことに、福井県などが懸念を示しているのは当然だ。

     国が地元に廃炉の体制や進捗(しんちょく)状況を説明する協議会が設けられることになったが、あらゆる情報を国民に公開し、評価を受けるべきだ。

     また、高速増殖炉の廃炉で先行するフランスなどの経験や技術を活用することで、作業の安全確保と着実な実施に結びつけたい。

     もんじゅ開発にはこれまで1兆円超の国費が投入されたが、運転は約250日だけ。廃炉費用がさらにかさむ恐れもある。核燃料サイクルのもう一つの要とされる使用済み核燃料の再処理工場(青森県六ケ所村)も、稼働のめどは立っていない。

     政府は今夏、エネルギー基本計画の改定作業を始めた。現行計画は原発依存度を可能な限り低減するとした。ならば、頓挫しているサイクル政策の見直しこそが、先決だ。

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