元日馬富士傷害事件

「暴力的指導に有効性なし」 教育社会学者・山本宏樹さんに聞く

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山本宏樹・東京電機大助教=埼玉県鳩山町の東京電機大理工学部キャンパスで2017年12月5日、上東麻子撮影
山本宏樹・東京電機大助教=埼玉県鳩山町の東京電機大理工学部キャンパスで2017年12月5日、上東麻子撮影

 元横綱・日馬富士の暴行問題は社会の縮図ではないか。「暴力容認論」は、なぜなくならないのか。気鋭の教育社会学者、山本宏樹・東京電機大助教に、世にはびこる暴力容認論をどう考えるべきかを聞いた。

都合のよい部分だけを見てはいけない

 --暴力を認める人は「緊張感をもって努力してこそ成長する」「現実に厳しい指導によって結果が出ている」と言いますが。

 暴力的指導(しごき)は日本社会のいたるところで用いられています。平手打ちなどの身体的暴力のほか、ミスをした人間を周囲が見ている前で長時間にわたって罵倒する「公開処刑」のような心理的暴力もあります。野球の「千本ノック」やバレーボールの「ワンマンレシーブ」のように、非常に強い身体的負荷のかかる動作を延々と繰り返す特訓、寝る時間がないほどの宿題を課す「スパルタ学習法」、宿泊型の新人研修で泣くほどの人格…

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