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印パ独立70年

インドとパキスタンの分離独立から今年で70年。独立以来、3度の戦火を交えた二つの核保有国はどこへ向かうのか。まずは印パ両国が領有権を争う対立の地、カシミールを訪ねた。

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印パ独立70年

第3部 紛争の水源インダス/1 ダム建設、相互不信 印、水資源を圧力カードに/パ、枯渇恐れ計画に異議

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発電に使用した水をインダス川の支流に流すための水路。急ピッチで工事が続いている=バンディポラで11月
発電に使用した水をインダス川の支流に流すための水路。急ピッチで工事が続いている=バンディポラで11月

インド 水資源を圧力カードに/パキスタン、枯渇恐れ計画に異議

 丘の上から見下ろすと、森の中に水力発電所の工事現場が広がっていた。フェンス脇では軍人がライフルを手に周囲に目を光らせている。インド北部ジャム・カシミール州の街バンディポラ。「山奥の渓谷からトンネルに水を引いて、地下のタービンで発電するんだ」。近くの道路で警備に当たる警察官が言った。

 インダス川の支流から長さ約24キロのトンネルに水を流して電力を生む。発電に使った水は湖を経由し、そのまま別のインダス川支流へと注ぐ--。キシャンガンガー水力発電計画(33万キロワット)は、電力事情が逼迫(ひっぱく)するインドがカシミール地方で力を入れる水力発電所の一つだ。来年の操業を目指し、急ピッチで工事が進む。だが、インドと3度の戦火を交えた隣国パキスタンは、インドのダム建設に対し、水資源が奪…

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