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印パ独立70年

第3部 紛争の水源インダス/1 ダム建設、相互不信 印、水資源を圧力カードに/パ、枯渇恐れ計画に異議

発電に使用した水をインダス川の支流に流すための水路。急ピッチで工事が続いている=バンディポラで11月

 丘の上から見下ろすと、森の中に水力発電所の工事現場が広がっていた。フェンス脇では軍人がライフルを手に周囲に目を光らせている。インド北部ジャム・カシミール州の街バンディポラ。「山奥の渓谷からトンネルに水を引いて、地下のタービンで発電するんだ」。近くの道路で警備に当たる警察官が言った。

 インダス川の支流から長さ約24キロのトンネルに水を流して電力を生む。発電に使った水は湖を経由し、そのまま別のインダス川支流へと注ぐ--。キシャンガンガー水力発電計画(33万キロワット)は、電力事情が逼迫(ひっぱく)するインドがカシミール地方で力を入れる水力発電所の一つだ。来年の操業を目指し、急ピッチで工事が進む。だが、インドと3度の戦火を交えた隣国パキスタンは、インドのダム建設に対し、水資源が奪われるのではないかと懸念を抱いている。

 中国からインドとパキスタンを経てアラビア海へ注ぐインダス川は、インドにとって、大きな発電能力を秘めたエネルギー資源だ。一方、パキスタンでは人口の9割以上がこの川に依存している。上流を押さえるインドの使用量が増え水資源が枯渇すれば、雇用の半数を農業に頼るパキスタンの生命線が閉ざされる。1947年の分離独立以降、印パがインダス川を巡って争いを続けるゆえんだ。

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